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債務整理は弁護士と司法書士どっちに依頼すべき?

目次

債務整理における弁護士と司法書士の「2つの大きな違い」

債務整理を依頼する際、弁護士と認定司法書士のどちらを選ぶべきか迷う方は多いでしょう。この両者には、法律に基づいた権限の明確な違いがあります。特に重要なのが、取り扱える借金額の「140万円ルール(司法書士法第3条)」と、裁判所での「包括的な代理権の有無(弁護士法第72条)」の2点です。これらを正しく理解し、最適な専門家を選びましょう。

取り扱える借金額の制限(140万円ルール)

認定司法書士が債務整理の代理人として対応できるのは、「1社あたりの借金額(過払い金請求の場合は過払い金の請求額)が140万円を超えない任意整理・過払い金請求」に限られます。これは司法書士法第3条に基づく厳格な制限です。

ここで注意すべきなのは、借金の総額ではなく「1社あたりの債権額」であるという点です。たとえ借金の総額が高額でも1社ごとの金額が少なければ対応可能ですが、1社でも140万円を超える借入先がある場合、その業者に対する手続きは弁護士にしか依頼できません。

参照元HP:司法書士法 | e-Gov 法令検索
https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000197
参照元HP:弁護士法 | e-Gov 法令検索
https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205/

個人再生・自己破産における「代理権」の有無

自己破産や個人再生といった手続きは地方裁判所で行われますが、司法書士は地方裁判所での代理人になることができません。そのため、司法書士に依頼した場合は「書類作成」のみの対応となり、裁判官との面接などには本人が出向いて対応する必要があります。

一方、弁護士であればすべての裁判所で代理人になれるため、複雑な裁判所でのやり取りも含めて全手続きを代理することが可能です。

弁護士に債務整理を依頼するメリット・デメリット

弁護士は法律の専門家として非常に幅広い権限を持っており、どのような状況でも安心して任せられる反面、依頼費用面での懸念を持つ方も少なくありません。ここでは、弁護士に依頼するメリットとデメリットを客観的に解説します。

メリット:すべての債務整理手続きを制限なく任せられる

弁護士に依頼する最大の強みは、借金額の制限がなく、あらゆる手続きを一任できる点です。1社あたり140万円以下の少額な事案はもちろん、140万円を超える任意整理や、裁判所を通す自己破産・個人再生まで、代理人としてすべてを任せられます。債権者との交渉や裁判所との複雑なやり取りも代行してくれるため、依頼者の精神的・時間的な負担を大幅に軽減できるという安心感があります。

デメリット:司法書士と比較して専門家への依頼費用が高くなる傾向がある

デメリットとして挙げられるのは、費用面です。対応できる業務範囲が広く、裁判所での代理活動なども行える分、司法書士に比べると着手金や報酬金などの「専門家へ支払う依頼費用」がやや割高になる傾向があります。

ただし、具体的な費用は各法律事務所によって異なるため、一概にすべてが高額になるとは限りません。分割払いに対応している事務所も多いため、事前に確認してみるとよいでしょう。

司法書士に債務整理を依頼するメリット・デメリット

認定司法書士は、少額の借金問題において身近な相談先として選ばれることが多いです。専門家への依頼費用を抑えられるメリットが期待できる一方、業務制限に伴う注意点や、裁判所手続きにおける費用面の落とし穴も存在します。

メリット:弁護士よりも依頼費用を安く抑えられることが多い

司法書士に依頼する大きなメリットは、弁護士よりも依頼費用(着手金や基本報酬など)を安く抑えられる可能性が高いことです。1社あたりの借入額(または過払い金請求額)が140万円以下であり、任意整理のみで解決できる見込みであれば、コストパフォーマンスに優れた選択肢となります。少しでも専門家への費用を節約し、返済資金に充てたいと考えている方にとっては魅力的です。

デメリット:自己破産等では本人負担や「トータルコスト」が大きくなる

デメリットは、自己破産や個人再生を行う際、本人の労力および「トータルコスト」の負担が大きくなる可能性がある点です。

  1. 裁判所での対応負担
    前述の通り、地方裁判所では代理人になれないため、司法書士の業務は書類作成にとどまります。そのため、平日の日中にご自身で裁判所へ出向いて手続きを行う負担が発生します。
  2. 裁判所費用の高額化
    さらに重要なのが「裁判所費用(予納金など)」の違いです。自己破産の場合、弁護士が代理人であれば予納金が20万円程度で済む「少額管財」を利用できることが多いですが、司法書士(本人申立て扱い)の場合は原則「管財事件」となり、50万円以上の予納金が必要になるケースが一般的です。個人再生でも、司法書士の場合は「個人再生委員」の選任が必須となり、その費用(約15万円〜)が上乗せされる裁判所が多く存在します。つまり、自己破産や個人再生においては、専門家への依頼費用が安くても、裁判所費用が高額になり、総費用でみると弁護士に依頼するより高くなるケースがあります
  3. 弁護士への引き継ぎリスク
    途中で任意整理から自己破産や個人再生へ方針変更となった場合や、1社あたり140万円を超える債務が発覚して任意整理の代理ができなくなった場合には、代理権を持つ弁護士へ依頼し直すリスクがあることにも注意が必要です。

【状況別】弁護士と司法書士、どちらに依頼すべき?

これまでの解説を踏まえ、ご自身の状況に合わせてどちらを選ぶべきかの判断基準を整理します。借金の金額や希望する解決方法に合わせて、最適な相談先を見極めましょう。

弁護士がおすすめな人・司法書士がおすすめな人

それぞれの専門家がおすすめな人の特徴は以下の通りです。

  • 【弁護士がおすすめな人】
    ・1社あたりの借入額(または過払い金請求額)が140万円を超える人
    ・自己破産や個人再生の手続きを検討している人
    ・裁判所での手続きや費用負担の軽減も含め、すべてを専門家に一任したい人
  • 【司法書士がおすすめな人】
    ・1社あたりの借入額(または過払い金請求額)が140万円以下の人
    ・任意整理での解決を希望しており、自己破産などは考えていない人
    ・任意整理において、専門家への依頼費用を少しでも安く抑えたい人

まとめ

債務整理における弁護士と司法書士の最大の違いは、「取り扱える金額(140万円)」と「代理できる範囲」です。それぞれにメリット・デメリットがあり、特に自己破産や個人再生では「専門家への費用」だけでなく「裁判所費用も含めたトータルコスト」で判断することが重要です。まずは無料相談を利用して、現在の借金状況や最適な手続きについて専門家に伝えてみることから始めてみましょう。