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自力で返済するためには、まずは支出を見直すことが大切です。とりあえず1か月あたりのお金の流れをチェックし、何にどの程度のお金を使っているのかチェックしましょう。食費・スマホなどの料金・交際費・娯楽費などの支出を見直し、借金の返済に充てられるお金を確保してください。ただ食費に関しては抑え過ぎてしまうと、健康に悪影響をきたし病院代などの出費が増える可能性もあるので注意しましょう。
また今の状況をいち早くリセットするためには家族・友人から借りるのも方法の一つです。家族や友人であれば利息もほとんど発生しないなどのメリットはありますが、ただ人間関係を壊す恐れも。そのため安易に借りるのは控えた方が良いでしょう。
借金の返済が、自力ではどうしても難しいケースもあるでしょう。そんな方には債務整理という方法を検討しましょう。債務整理には任意整理・個人再生・自己破産などの方法があり、専門家のサポートを受け借金を整理する方法となります。それぞれで仕組みが異なるので、自分に適した方法で借金を整理することが大切です。
「任意整理」などの債務整理について、弁護士に依頼した場合の費用相場や内訳はどの程度でしょう
複数ある借入先と直接交渉を行い、返済期間の延長や利息カットなどの手続きを行う方法のことです。基本的には収入に基づき返済できる範囲内に調整していきます。裁判所を通さないというのが特徴の一つでしょう。
そもそも任意整理とは?任意整理を検討するのであれば、ぜひ知っておきたい基礎知識があります。
民事再生とも呼ばれており、返済可能な範囲まで借金を削減する方法のことです。裁判所に届け出を行い、返済期間の延長や利息・元本カットなどの調整を行います。一般的に任意整理が上手くいかなかった際に選択される方法です。
個人再生とは債務整理の方法の一つで、借金を減額するための手続きのことを指します。
収入が少なく、交渉も上手くいかないなど返済の見込みが全く立たないケースに対し、最終手段として選ばれる方法です。債務免責が認められれば、担保のある借金以外は全て債務免責となるため返済する必要はありません。ただ基本的に資産を手放さなければなりません。
簡易裁判所が借入先との話し合いを仲裁しながら、返済条件などを決定する制度のことです。もし話がまとまらなければ、個人再生・自己破産に移ることになります。また金融機関から申し立てられるケースも。
特定調停とは、借金の問題に特化した裁判手続きです。利用するために満たすべき要件があります。
自己破産などをする際には免責不許可事由となり、債務整理を利用できないケースがあります。自己破産は特定の事情がなければ免責を許可しないなど厳しい条件があり、廃課金・ギャンブルなどの浪費に対しては免責不許可事由に当てはまってしまうのです。ただ免責不許可事由に当てはまったとしても、強い反省が見られるなどの事情が考慮され裁判所が免責を認めるケースもあります。ただ管財人が付くような「管財事件」扱いになってしまいますが、免責されないわけではないので弁護士や司法書士に相談することが大切です。
借金生活脱出を望むなら、まずは弁護士に相談することが大切です。
どんなに借金を整理したとしても、再度課金にのめり込んでしまえば意味がありません。そのため課金を辞めることをしっかりと認識し、今の行動を改めましょう。
ゲーム課金への依存は、単に「意志が弱い」からという一言で片付けられる問題ではありません。ゲーム課金のシステムには、人間の脳と心理を巧みに刺激し、支出を促す洗練されたメカニズムが存在します。課金をやめられない理由を理解することが、問題解決への第一歩となります。
ゲーム内で希少なアイテムを手に入れたり、難しいステージをクリアしたりした時の強い達成感。この時、私たちの脳内では「ドーパミン」という快感物質が大量に放出されています。これは脳の「報酬系」と呼ばれる部分を強く刺激し、強烈な喜びや興奮をもたらします。
ゲーム開発者は、この脳の仕組みを利用し、課金を通じて成功体験が得られるようにゲームを設計しています。一度この強い快感を経験すると、脳はそれを記憶し、「もっとやりたい」「あの快感をもう一度」という渇望を生み出します。この繰り返しによって、やがては自分の意思でコントロールするのが難しい「依存」の状態が形成されていくのです。
ゲーム課金の中核にあるのが、ランダムでアイテムが排出される「ガチャ」です。ごく低い確率でしか手に入らない強力なレアアイテムが存在し、それを手に入れるために何度も挑戦する。この構造は、ギャンブルと同質です。一度でも幸運な「当たり」を経験すると、その成功体験が脳に焼き付き、「次も当たるかもしれない」という根拠のない期待(認知バイアス)から、多額のお金をつぎ込んでしまいます。当たるか外れるか分からない不確実性こそが、人を夢中にさせます。
「ここまでお金と時間をかけたのだから、今やめたらすべてが無駄になってしまう」。このような心理が働き、損失を取り戻そうとして、さらに課金を続けてしまう悪循環を「サンクコスト(埋没費用)効果」と呼びます。
合理的に考えれば、これ以上損失を広げないために「やめる」のが最善の選択です。しかし、過去に費やしたコストが惜しいという感情が、冷静な判断を曇らせ、結果的にさらに課金をする行動へと駆り立ててしまうのです。
最初は少額のつもりでも、上記のような心理的メカニズムに囚われると、次第に課金額はエスカレートしていきます。自分の預貯金で足りなくなると、次に手を出すのがクレジットカードやキャリア決済です。これらは現金払いと違って手元のお金が減る感覚が乏しいため、金銭感覚を麻痺させ、高額な支出への抵抗感を失わせます。支払いが苦しくなると、安易にリボ払いやカードローンを利用し始め、気づけば返済のために課金を続けるという破綻的な状態、すなわち「廃課金」に至るのです。