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このページでは、クレジットカードの過払い金請求を行った場合に、該当のクレジットカードはどのような扱いになるのか、また請求後に新しいクレジットカードは作れるのかといった疑問について解説していきます。
クレジットカードを使ってお金を借りたことがある方の場合、利用時期によっては過払い金が発生している可能性があります(ショッピングにカードを使用しても過払い金は発生しません)。もし過払い金が発生している場合には請求を行いたいと考える方が多いでしょう。しかし、過払い金返還請求を行った場合にはそのクレジットカードはどうなるのか気になるかもしれません。そこで、まずは請求を行った場合にはクレジットカードはどのような扱いになるのかを見ていきましょう。
まず覚えておきたいのは、クレジットカードの過払い金を請求した場合には、該当するクレジットカードは使用できなくなるということ。請求先のカード会社が発行しているクレジットカードは全て解約扱いとなります。
このことから、携帯電話や光熱費などの支払いなどにそのクレジットカードを設定している、といった場合には注意が必要です。まずは請求を行おうとしているクレジットカードで支払いを行っているものを確認し、他の支払い方法へ切り替えを行います。また、車を使っている場合にはETCカードも使えなくなりますので切り替えが必要です。忘れずに変更しておきましょう。
過払い金請求を行った場合、改めて申し込みをすることによって新しくカードを発行できる可能性もゼロではありませんが、カード会社によっては系列会社のクレジットカードも発行できなくなる可能性もあるという点についてあらかじめ念頭においておくことが必要でしょう。
また、過払い金請求手続きを行ってクレジットカードが解約となった場合には、ポイントも使用できなくなってしまいますので請求を行う前にポイントを使っておくことも忘れずに行っておきたいところです。
また、クレジットカードのショッピング枠の残高がある状態で過払い金返還請求を行った場合には、変換された過払金がショッピング枠の支払いに充てられることになります。
このときに注意したいのが、過払い金の額よりもショッピング枠の残高が多い場合です。このように残高がゼロにならないケースにおいては、任意整理扱いになることから、信用情報に事故情報が掲載されることになります。事故情報が掲載されてしまうと、一定期間新しいカードを作ったり、ローンを組んだりといったことができなくなります。
過払い金の返還請求が行えるのは、最後の取引から10年間です。この期間を過ぎてしまうと時効となり過払い金があったとしても取り戻せなくなるためこの点についても注意が必要です。
また、過払い金請求をしようとしているカード会社が倒産している場合にも請求が行えなくなってしまうため、過払い金があるとわかった場合にはできるだけ早めに請求を行いましょう。
また、過払い金返還請求を行った後のクレジットカードについて見ていきましょう。基本的に過払い金請求は自分が払い過ぎたお金を取り戻すための手続きであるため、信用情報には影響はなく、請求後もクレジットカードを作ることは可能です。
ただし、前述の通りに過払い金として返還される金額よりもショッピング枠の残高の方が多い場合には任意整理の手続きとなり信用情報に事故情報として登録されてしまいます。こうなると一定期間クレジットカードの新規作成ができなくなる点に注意が必要です。
過払い金返還請求とクレジットカードの関係について紹介してきました。クレジットカードを日常的に使用している方で過払い金の返還請求をしようと考えている方はぜひチェックしてから請求を行いましょう。
もし不安がある場合やわからないことがある場合には、早めに弁護士や司法書士に相談することがおすすめです。