公開日: |更新日:

カードローンが払えない時の対処法

目次

カードローンの返済ができないとどうなる?

カードローンは非常に便利なため、つい使いすぎてしまうケースも少なくありません。もし利用しすぎて支払いが困難になったら、どうなるのでしょうか?具体的に紹介していきます。

カードローンの利用停止

カードの支払いを滞納すれば、新たなカードローンやキャッシングは行えません。滞納から利用停止になるまでの期間はカードローン会社で異なりますが、早ければ滞納した翌日に利用停止になるケースもあります。ただスグに返済を行えば、カードを再度利用できるようになるでしょう。

遅延損害金が発生する

滞納した日より遅延損害金が発生してしまい、本来の返済額よりもプラスの費用がかかってしまいます。遅延損害金はカードローン会社によって年率・延滞期間などで異なり、返済金を支払う場合にも上乗せして支払わなければなりません。一般的に遅延損害金の年率は20%ほど高く設定されており、カードローンの金利よりも高いケースがほとんどです。

信用情報に遅延情報が登録される

遅延が発生すれば、その事実が信用情報機関に登録されてしまい、他の金融機関でローンを組む際に審査が通らなくなることもあるでしょう。また状況によっては限度額が低くなるなどの制限が厳しくなる可能性もあります。また完済したとしても、信用情報の記録は残ってしまうので注意が必要です。

「信用情報機関に事故情報として登録される=ブラックリスト入りする」です。

裁判沙汰や差し押さえのリスク

滞納の期間が長引いてしまえば返済意志がないと判断され、カードローン会社は債権回収のために裁判所に損害賠償請求を検討する、財産を差し押さえるなどの手続きに進んでしまいます。ただ基本的に滞納して数日以内に訴訟に発展する可能性は低く、督促を行ったにもかかわらず連絡が一切ないなど真摯な対応が見られない場合に行われるでしょう。

どうしても払えないときはどうしたらいい?

カードローン会社に連絡を行う

どうしても経済的に返済が困難なケースもあるでしょう。返済できないと分かれば早めにカードローン会社に連絡を行い、事情を説明してください。しっかりと真摯に対応することで、少なからず誠実さは相手にも伝わります。借金をしているにも関わらず、開き直るような態度だとクレジットカード会社の印象は最悪になりかねないので注意しましょう。

自身の支出を見直す

借金を返済するためには、生活費などの支出を見直すことが大切です。少しでも返済にあてられる費用がないか考えましょう。もし自分だけで家計を見直すのが難しいなら、ファイナンシャルプランナーなどお金の専門家に相談するのもいい方法です。

債務整理を検討する

もし借金を完済する方法が見つからない場合には弁護士などに相談し、債務整理を行うことを検討してみても良いでしょう。債務整理は法律上で認められた制度で、自己破産だけでなく個人再生・任意整理などがあります。どの方法が適しているかは状況などで変わってくるため、弁護士などに相談しながら手続きを進めてください。

任意整理とは?任意整理を検討するのであれば、ぜひ知っておきたい基礎知識があります。

個人再生とは債務整理の方法の一つで、借金を減額するための手続きのことを指します。

ネガティブなイメージを持たれがちな自己破産ですが、実際どのようなものかはあまり知られていません。

弁護士にカードローンの債務整理を相談するメリット

適切な解決策を提案してくれる

経験豊富な弁護士であれば、これまでの経験を踏まえ、一人一人に合った改善策を提案してくれるでしょう。それぞれのデメリットも踏まえ、アドバイスをくれます。

クレジットカード会社との交渉や手続きを代行

クレジットカード会社との交渉は、基本的に個人で行うのは非常に難しいでしょう。そのため弁護士が代わりに交渉を行い、スムーズに解決できるようにサポートしてくれます。更に裁判沙汰になった場合の手続きなども代行可能です。

「受任通知書」をクレジットカード会社に送付し、督促が止まる

本人に代わり、弁護士が代理人を務めることを伝える「受任通知書」をクレジットカード会社に送付することで、督促などの連絡は全て弁護士に行くようになります。そのため自身のもとへの督促はストップするでしょう。

有利な条件で交渉してくれる

経験が豊富な弁護士であれば、より有利な条件で交渉を行ってくれます。少しでも負担なく借金問題が解決できるようサポートしてくれるでしょう。

周囲に内密に借金問題を解決できる

弁護士は相談内容を第三者にばらすようなことはしません。周囲にバレることなく解決できるよう配慮を行ってくれるでしょう。

カードローンで再び借金を繰り返さないためのポイント

カードローンは、使途が自由で手続きも迅速なため、急な資金需要に応える便利な金融商品です。冠婚葬祭や急な病気など、予期せぬ出費が重なった際に、多くの人を支えてきた側面もあります。しかし、その利便性の高さは、お金を借りることへの心理的な抵抗感を麻痺させ、安易な利用を繰り返す「借金癖」につながる最も大きなリスクと表裏一体なのです。

手軽さと金利のアンバランス

カードローンの最大の危険性は、その手軽さにあります。ATMで自分の預金を引き出すような感覚で簡単にお金を借りられるため、借金をしているという意識が希薄になりがちです。「足りなくなったらまた借りればいい」という思考が、借り入れの習慣化を助長します。これに対し、金利は決して手軽ではありません。

広告などで目にする低い金利(例:年1.5%など)は、数百万円単位の高額な利用限度額が設定された優良顧客にしか適用されないと考えるべきです。初めての利用者や少額の借り入れの場合、ほとんどのケースで消費者金融なら年18.0%、銀行でも年14.5%程度の「上限金利」が適用されます。返済期間が長引けば長引くほど、利息の負担は雪だるま式に増え、返済総額は元金を大幅に上回ることを忘れてはなりません。

「総量規制」と信用情報への影響

過度な借り入れから消費者を守るため、法律による制限も設けられています。消費者金融や信販会社のカードローンは、貸金業法で定められた「総量規制」の対象となり、原則として年収の3分の1までしか借り入れできません。これには、他社からの借入やクレジットカードのキャッシング枠も合算されるため注意が必要です。

一方、銀行カードローンは総量規制の対象外ですが、無制限に借りられるわけではなく、各銀行が自主規制で実質的に総量規制に準じた審査を行っています。また、カードローンの契約、借り入れ、返済といったすべての履歴は、信用情報機関(CIC, JICCなど)に詳細に記録されます。

たとえ借入残高がゼロでも、カードローンの契約があるだけで「いつでも借り入れできる潜在的な負債」と見なされ、将来、住宅ローンなどを組む際に借入可能額が減額されるなどの影響が出ることがあります。

カードローンを使う上での心構え

カードローンを健全に利用するためには、その位置づけを「日常的な資金調達手段」ではなく、「予期せぬ事態に備える最後の砦」とすることが重要です。生活費の恒常的な補填に利用し始めたら、それは多重債務への危険な兆候と認識すべきでしょう。

利用する際は、必ず返済シミュレーションを行い、毎月の返済額、返済期間、利息総額を正確に把握してください。そして、借り入れを行った場合は、毎月の決められた返済だけでなく、ボーナスや臨時収入があった際には、積極的に「繰り上げ返済」を行い、一日でも早く元金を減らすことを優先しましょう。これにより、支払う利息の総額を圧縮することができます。